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上杉文華館 上杉鷹山の藩政改革

 2020年度の上杉文華館は「上杉鷹山の藩政改革」と題して、国宝「上杉家文書」のうちこれまで紹介されていない未翻刻の資料を中心に約1ヶ月ごとに展示替えしながら、その他の関連資料を含めて展示します。

 

期間テーマ:《意見と議論》

【展示期間】2020年7月23日(木・祝)〜2020年9月22日(火・祝)

8月23日以降、国宝「上杉家文書」を2点、展示替えします。

 

 上杉家文書には、鷹山が藩主の治広や斉定、重臣との間で議論したことを示す文書が複数含まれています。また、藩士が提出した意見書も伝来しています。今回はそのうち2点を展示します。
 米沢藩は、初期こそ執政・直江兼続の専制でしたが、二代藩主上杉定勝の治世下で複数名の奉行(家老)による合議制が敷かれ、以後も継続しました。鷹山の時代には、藩政を司る複数名の米沢の奉行(家老)と江戸家老、近習のトップである小姓頭で議論することが多かったようです。時に勘定頭や郡奉行といった関係部局への諮問や、師である細井平洲・渋井太室といった外部の学者にも助言を求めました。当時の議論は一般的に、藩主や上層部の諮問に対し、関係者が十分に話し合い、最後は藩主が決断し意見の一致を図るものだったと指摘されています。また、武士は主君に対し忌憚なく意見し、主君もその意見を聞くことが理想とされていました。議論に参加できる者は限定的で藩主の権限が強く、近代以降の民主的な議論や議決とは異なる仕組みでした。

 

▼コレクショントーク

 2020年7月26日(日)   「意見と議論」

 2020年8月30日(日)   「子と孫」

 時間:14:00〜

 場所:企画展示室

  ※入館料が必要です。

 

皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

 

【お問い合わせ】

米沢市上杉博物館  0238−26−8001

2020.07.23:[米沢の歴史・文化]
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