上杉神社稽照殿特別展示「明国劄付 上杉景勝宛 一服 明冠服類」
上杉神社稽照殿 特別展示
「明国劄付(さっぷ) 上杉景勝宛 一幅 明冠服類(文禄5年上杉景勝受贈)一括」
−重要文化財指定「犀角帯・靴・紗帽」修理記念ー
2021年7月17日(土)〜10月12日(火)
休館日 9/8 10/13 11/10
開館時間 9:30〜16:00(入館は15:45まで)
入館料 一般700円(650円) 高大生400円(350円) 小中生300円(250円)
※( )は20名以上の団体料金
全国統一を果たした豊臣秀吉は明(中国)征服をめざして朝鮮に出兵すべく、文禄元年、全国の大名たちを動員しました。上杉景勝も天正20年(文禄元年)3月に越後春日山城を出て、京都経由にて4月、前線基地である肥前名護屋城に着陣しました。景勝は1年以上の在陣を経て、文禄2年6月に渡海し、日本軍駐留のための熊川城普請の任にあたり、9月に帰国しています。
文禄の役と呼ばれる朝鮮侵略の戦いは文禄2年に休戦となり講和交渉が進められました。
文禄5年、日本と明国の間での和平交渉に際し、来日した明国使節は豊臣秀吉を日本国王に冊封し冠服類を下賜しました。同時に上杉景勝はじめ徳川家康、毛利輝元、前田利家らの秀吉の重臣たちにも、それぞれの地位に応じ劄付と冠服が与えられました。劄付は上杉景勝を明国の武官である「都督同知」に任じるという辞令書です。
秀吉家臣宛の劄付と冠服が一括で伝来するのは、上杉景勝のものが唯一の事例です。
すでに上杉神社蔵の重要文化財服飾類の一部でしたが、近年の日明間の外交史研究上、重要な位置づけとなる遺品として、平成30年10月、劄付を本指定として冠服とともに歴史資料分野の重要文化財となりました。
また、冠服付属品である犀角帯・靴・紗帽の痛みが激しかったことから、令和元年〜2年度に修理を行いました。景勝が身に着けて出席した大阪城での儀式の証をごらんください。
チラシ裏面